お正月や冬の食卓に欠かせない「お餅」。
「お餅は消化にいいから、体調が悪くても食べられる」
「お米よりも手軽にエネルギー補給ができる」
そんな風に思っていませんか?
実は私も胃腸が弱く、風邪気味の時や食欲がない時に「お餅なら安心」と食べていた一人でした。
しかし、最新の医学ニュースを見て衝撃を受けました。
実は、お餅は「消化に悪い」食べ物の代表格だったのです。
喉にお餅を詰まらせて死にかけたなんてニュースを毎年聞きますが、それ以外にも腸に詰まらせてしまう危険があったなんて誰が知っていたでしょう?
今回は、知っておかないと怖い「餅イレウス(腸閉塞)」のリスクと、胃腸が弱い私たちが安全にお餅を楽しむための「究極の切り方」についてご紹介します。
1. 餅の消化は実は危険?「消化にいい」は大きな誤解だった
なぜ、私たちは「餅は消化にいい」と誤解してしまったのでしょうか。
は、お餅が「柔らかくて飲み込みやすいから」かもしれません。
しかし、胃を通過した後のプロセスは全く別物です。
温かい時はトロトロ、でも体内では…
最新のニュース(倉原優医師の見解)によると、お餅の主成分である「アミロペクチン」は、もともと消化酵素で分解されにくい構造をしています。
さらに恐ろしいのが「温度変化」です。
加熱して熱々の時はあんなに伸びるお餅も、飲み込んで体温(36度前後)まで温度が下がると、一気に硬くなってしまいます。
恐怖の「餅イレウス(腸閉塞)」
胃を通過した後に冷えて固まったお餅が、腸の壁にピタッと張り付いてしまい、通り道を塞いでしまうことがあります。これが「餅イレウス」です。
窒息事故は食べている最中に起こりますが、餅イレウスは食べてから数時間〜24時間後に激しい腹痛や嘔吐としてやってきます。
ひどい場合は手術が必要になることもある、非常に怖い症状なのです。
しかも食べてから数時間後なので、まさかお餅が原因だったとは誰も思わないのが怖いところです。
2. 胃腸が弱い私がたどり着いた「詰まらせない」餅の切り方
「それでもやっぱり、お正月はお餅を食べたい!」 そんな私が、胃腸への負担を最小限にするために実践している工夫が「切り方」です。
理想は「1cm角のサイコロ状」
市販の切り餅をそのまま焼くのではなく、焼く前に1cm角のサイコロ状にカットします。
サイズ感としては「サイコロキャラメル」くらいをイメージしてください。
なぜ小さく切るのか?理由は2つあります。
表面積が増える
小さくすることで消化酵素が触れる面積が増え、分解が早まります。
芯まで熱が通る
大きな餅は中心部が意外と冷えていることがありますが、サイコロ状なら芯までトロトロに加熱できます。
【裏技】キッチンバサミでカット!
硬いお餅を包丁で切るのは滑りやすく、指を切ってしまう危険があります。
そこでおすすめなのが「キッチンバサミ」です。
お餅の角からパチパチと切っていくだけ。
これなら力もいりませんし、食べたい分だけ手軽に「サイコロ餅」が作れます。
3. 切り方だけじゃない!さらに消化を助ける「最強の食べ合わせ」
お餅を小さく切ったら、次は「食べ方」にもひと工夫加えましょう。
「大根おろし」は必須の相棒
大根には「アミラーゼ」という消化酵素が豊富に含まれています。
お餅を大根おろしと一緒に食べる(からみ餅にする)のは、理にかなった最高の食べ方です。
私はサイコロに切ったお餅を揚げ餅にして大根おろしをかけて食べるときもあります。
これがかなるおいしいです。揚げ出し餅みたいなイメージですかね?
「温かい飲み物」をセットにする
体内でお餅を冷やさないことが鉄則です。
冷たいビールやジュースではなく、温かいお茶やお吸い物と一緒に食べることで、お餅を柔らかい状態に保ちやすくなります。
「よく噛む」を物理的に強制する
サイコロ状に切ってあると、口の中でバラバラになるため、自然と「しっかり噛まないと飲み込めない」状態になります。これが結果的に、胃腸への負担を減らすことに繋がります。
まとめ:無理して食べない勇気も大切
「お餅は消化にいい」という常識を疑ってみると、自分の体調に合わせた新しい食べ方が見えてきました。
焼く前にキッチンバサミで「1cm角」に切る
大根おろしと一緒に食べる
温かい飲み物で温度をキープする
この3点を守るようになってから、私はお正月にお腹を壊すことがぐんと減りました。
もちろん、過去にお腹の手術をしたことがある方や、どうしても胃腸の調子が悪い時は、無理をしてお餅を食べない勇気も大切です。
健康を第一に、美味しい冬の味覚を安全に楽しみましょう!