2024年大河ドラマ「光る君へ」の第4話は五節の舞姫のお話
主人公のまひろは、平安貴族女子の名誉だった五節の舞姫に選ばれます。
五節の舞姫とは、平安時代の宮廷で、毎年1月、3月、5月、7月、9月の五節の節句に、天皇や貴族の前で舞を舞う女性でした。
五節の舞姫は、当時の貴族社会において、その美貌と技能を高く評価され、花形の存在でした。
まひろは、五節の舞姫に選ばれたことで、大きなチャンスを得ることになりますが、一方で、厳しい稽古や、嫉妬や陰口などの苦労にも直面することになるでしょう。
本ブログでは、五節の舞姫の歴史や役割、紫式部時代の五節の舞姫の姿などについて、詳しく解説していきます。
第4回の「五節の舞姫」ではまひろが五節の舞姫として活躍する姿をより深く理解するために、ぜひ参考にしてください。
五節の舞姫の起源

五節の舞姫の起源については、諸説ありますが、ご紹介する2つの説が有力です。
天武天皇の天女舞説
天武天皇が吉野宮で琴を弾いていたとき、天女が現れて袖を五度翻して舞ったという伝説があります。
この伝説に基づいて、五節の舞姫の起源は、天武天皇が天女から五節舞を授けられたという説があります。
農耕儀礼の五節田舞説
五節田舞とは、古代から行われていた農耕儀礼の舞です。
五節田舞は、五節の節句に、田の神に豊作を祈願するために舞われる舞で、五節の舞姫の起源は、この五節田舞から派生したという説があります。
鎌倉時代には田楽という踊りも発生しているので私の考えは少し違うのではないかと思っています。
この2つの説のうち、どちらが正しいかは、定かではありません。
しかし、いずれにしても、五節の舞姫は、古くから宮廷で行われていた伝統的な舞であり、天皇や貴族の前に舞うことで、その地位や名誉を高めたと考えられます。
五節の舞姫の選出は、毎年1月、3月、5月、7月、9月の五節の節句に行われていました。選出の対象は、公卿の娘や、受領・殿上人の娘で、美貌と舞の技能を兼ね備えた女性でした。
選ばれた舞姫は、大歌所という宮廷の舞楽所において、1年間にわたって舞の稽古を受けました。
そして、大嘗祭や新嘗祭などの宮廷の儀式で、天皇や貴族の前で舞を舞いました。
五節の舞姫は、当時の貴族社会において、その美貌と技能を高く評価され、花形の存在でした。
舞姫になる女性たちは、その栄光を夢見て、厳しい稽古に励みました。
五節の舞姫の役割

天皇や貴族の前に舞を舞う
五節の舞姫は、その名の通り、五節の節句に、天皇や貴族の前に舞を舞うことが主な役割でした。
舞姫は、現代でも続く大嘗祭や新嘗祭などの宮廷の重要な儀式で、天皇や貴族の前で舞を舞うことで、五穀豊穣を願い、神に踊りを奉納していました。
それを天皇はじめとした、高官たちに披露していたのです。
五節の舞は、当時の貴族社会において、神聖なものと考えられていました。
舞姫の舞は、天皇や貴族の威厳を高め、儀式に華を添える役割を果たしました。
宮廷の舞楽の伝承を担う
五節の舞姫は、宮廷の舞楽の伝承を担う役割も果たしました。
舞姫は、大歌所という宮廷の舞楽所で、1年間にわたって舞の稽古を受け、厳しい稽古に励みました。
舞姫の稽古によって、宮廷の舞楽の技能は、次世代に継承されていきました。
五節の舞姫は、平安時代の宮廷文化を象徴する存在であり、その役割は、当時の貴族社会において、非常に重要で名誉なものだったようです。
五節の舞姫の選び方とは?

今回の光る君への中で、まひろが五節の舞姫に推挙されたのは源倫子の推挙のようですが、実際はどうだったのでしょうか。
実はこのようになっていました。
- 公卿や受領・殿上人は、舞姫にしたい娘を、大歌所に推薦する。
- 大歌所は、推薦された娘たちを、舞の稽古で審査する。
- 大歌所は、審査の結果、最も優れた娘たちを、五節の舞姫に選ぶ。
藤原北家の姫が天皇の皇后に入ることが多くなるまでは、五節の舞姫は天皇に献上する娘という意味合いもあり、献上された姫はそのまま入内などということもあったようです。
ですから、平安中期以降は専門の舞姫を雇っていた記録もあります。
五節の舞姫の名誉は当時の貴族社会では計り知れないものでしたが、時代とともにその意識は移り変わっていったようです。
光る君へ第4回「五節の舞姫」の中のまひろは?

光る君へ第4回はまひろの五節の舞を見ることができますね。
まひろと三郎の関係も少しずつ変化があったり、悲しい方に進んでいくのかなと思います。
源倫子は三郎の嫡妻(ちゃくさい)になるので、第3回からの倫子とまひろのやり取りはこれからの伏線になるんでしょうね。
実際に道長と紫式部の関係はいろいろと噂される関係だったようです。
まひろとお父さんとの関係もあまり良好とはいえず、少しかわいそうな雰囲気です。
まとめ
第4回の予告には五節の舞をおどるまひろですが、踊っている最中にまひろはなにかを見つけます。
その瞳の奥には動揺が隠し切れない様子です。
その先に見えていたものを私は知っていますが、あえていう事はしません。
次回もたのしみですね。