年末年始は、家族や友人、大切な人たちが集まることができる貴重なひと時です。
その時間に、ゲストの立場にたった、心のこもったおもてなしができれば、きっと喜んでもらえるはずです。
「いつもありがとう」の気持ちを込めて、心が伝わる年末年始のおもてなしができるように提案していきます。
おもてなしの基本とは?
ゲストにきもちよくすごしてもらうこと
おもてなしの基本とは何だと思いますか?
特別なイベントを用意すること?
豪華な食事を用意すること?
どれも正解であり不正解であるといえます。
私はおもてなしの基本は「相手を思いやる気持ち」だと考えています。
例えば、甘いお菓子が苦手な方にお菓子を用意するのは拷問でしかないでしょうし、お酒が苦手な方にお酒を用意してお出しするのはもしかしたら、体調を崩させてしまう原因になるかもしれません。
そう考えると、一番大事なおもてなしの心とは相手の好みや体調に合わせて準備するという事が重要なことだと思います。
来てくださった方に気持ちよく、楽しく過ごしてもらう・・・これがおもてなしの基本なのではないかと思っています。
ですがおもてなしの基本の作法ももちろんあります。
これを押さえたら、訪問客もおもてなしされていると実感できるでしょう。
おもてなし基本の作法
1、玄関先の打ち水
玄関周りの打ち水はなぜするのかご存じですか?
昔は今のように舗装されている道がなかった頃、土埃で着物の裾や、足袋が汚れないように水を撒いていました。
また石畳なども水をかけて清めていたわけです。
そのようにして、お運びいただく道中への気遣いからおもてなしの心があったということです。
2、食べ物
これは一般的には来てくださる方のお好みに合わせるのが一番ですが、分からない場合は年末年始なら祝い菓子(鶴や松竹梅、その年の干支など)を用意しておくと特別感があっていいですね。
人数分よりも少し多めに買っておき、気に入っていただけたら、お持ち帰りのお菓子にしてお包みしておみやげにしてもらうのもおすすめです。
お食事に関しては、普段より少し豪華な雰囲気のある、おかず・・・ローストビーフやチャーシューなど手が込んでいそうだけど、実は気軽に作れるお料理と、ちらしずしなどをあらかじめ用意しておくと、お客様がいらしてから、バタバタせずにすみますね。
メインのお料理だけを作って、後はスティックの野菜などをグラスにたてて、そばに市販のディップなどを置いておくだけでも、かなり華やかになりますし、クラッカーにクリームチーズなどを乗せておくと手軽につまめていいものです。
3、飲み物
飲み物はビールとチューハイを人数分×2とワインと日本酒くらいをそろえて、後は水とお茶などを用意するだけで十分です。
ビールしか飲まない方もいらっしゃいますが、そんな方ばかりがあつまるわけではありませんし、そういう方がお客様の中にいそうな場合は臨機応変に。
そういう買い出しで疲れてしまうようなことも控えたほうがいいですね。
偉人たちのおもてなし
見習いたい石田三成のおもてなし
石田三成が豊臣秀吉に召し抱えられたいきさつの、三顧のお茶はあまり有名はお話ですが、あれは狩りの後は喉が渇いているから、がぶ飲みできるようにぬるめのお茶をだし、三回に分けて温度の違うお茶を出して、おもてなしをしたということです。
これはおもてなしの基本であり、お客様の様子をみて、寄り添ったおもてなしだったからこそ、秀吉も三成を召し抱えたのでしょう。
今は会社でお客様に三回にわけてお茶を出すなどということないでしょうが、例えば、水を一杯ほしいと頼まれたら、その方の様子を見て、冷えた水がいいのか、常温がいいのか、そういう気遣いができたらすてきだなと思います。
見習いたい松下幸之助の見送りのしかた
松下幸之助はお客様を自ら最後までお見送りをしたと言われています。
遠方からだったとしても、近くからだったとしても、わざわざこちらに来てくださった感謝を最後まで気を抜くことなく、お見送りしたいですね。
とはいえ、あまり長く見送っていると、相手にも気を遣わせることもあるので、相手の方が一度振り返ったり、ある程度したら一礼して中に入ってしまう方がいい場合もあります。
その辺りは臨機応変がいいですね。
最初はうまくできないかもしれませんが、何度かおもてなしをするうちに、コツがつかめるようになると思います。
臨機応変よりも大事なもの
料理を作ることに真剣になりすぎてお客様を放置することのないようにしましょう。
お客様はあなたの家に料理を食べに来たわけではなくて、あなたと一緒に過ごしにきているのだと思ったらいいと思います。
一緒にすごしたいと思ってきてくれたのに、あなたがキッチンに入ってしまって、そこから話しているようではおちつきませんからね。
お料理を用意する事も大事ですが、一緒に過ごすことが一番大事だと思っておくくらいでいいかと思います。
まとめ
どんな形であれ、相手へのおもてなしの心は必ず伝わるものです。
お料理が少々イケてなくても、お酒のチョイスがいまいちでも、あなたが準備してくれたものにお客様は必ず喜んでくださいますよ。
楽しい年末年始を大事な方々とすごしてくださいね。