お正月や冬の食卓にかかせないお餅。
でも、前回の記事でご紹介した通り、お餅は実は「消化に悪い」食べ物の代表格です。
特に胃腸が弱い人にとっては、腸閉塞(餅イレウス)などのリスクも無視できません。
「それでも、やっぱりお餅が食べたい……!」
そんな私たちの強い味方になってくれるのが、古くから親しまれている「大根おろし」です。
なぜお餅に大根おろしを合わせるのが「最強」と言われるのか。
その医学的な理由と、酵素パワーを最大限に引き出す食べ方のコツを詳しく解説します。
1. なぜ「餅に大根おろし」が最強なの?理由を科学的に解説
「からみ餅」として愛されるこの組み合わせは、実は理にかなった最高の「医学的コンビ」です。
救世主は消化酵素「アミラーゼ(ジアスターゼ)」
大根には、炭水化物(デンプン)を分解する**「アミラーゼ(別名:ジアスターゼ)」**という消化酵素が豊富に含まれています。 お餅はデンプンの塊ですから、そのままでは胃腸に大きな負担がかかります。そこで大根おろしの出番です。アミラーゼがお餅の粘り気をチョキチョキと細かく分解し、胃腸での消化を劇的にスムーズにしてくれます。
「餅イレウス(腸閉塞)」のリスクを中和する
以前のニュースでも話題になった通り、お餅は体温で冷えると腸の中で固まってしまう性質があります。 しかし、胃の中で大根おろしの酵素としっかり混ざり合っていれば、腸に届く前に分解が進みます。つまり、大根おろしは**「お腹の中で餅が固まるのを防ぐレスキュー隊」**なのです。
2. 要注意!大根おろしの「消化パワー」を台無しにするNG習慣
せっかくの大根おろしも、食べ方を間違えると消化を助ける効果が半減してしまいます。
【NG】おろしてから時間が経っている
消化酵素アミラーゼは非常に酸化に弱く、おろしてから時間が経つとどんどん力が失われてしまいます。理想は**「食べる直前」**にすりおろすことです。
【NG】熱々の餅にすぐ大量に和える
アミラーゼの弱点は「熱」です。50度〜70度を超えると、酵素としての働きが止まってしまいます。お餅を少しだけ冷ますか、食べる直前に器の中で合わせるのがコツです。
【NG】汁を捨ててしまう
大根おろしの水分には、溶け出した酵素がたっぷり含まれています。汁を捨ててしまうのは、一番の栄養を捨てているのと同じ!ぜひ汁ごと美味しくいただきましょう。
3. 胃腸が弱い私流!お餅をさらに優しく食べる「からみ餅」のコツ
「胃腸が弱いけれどお餅を楽しみたい」私が実践している、さらに一歩進んだ食べ方の工夫をご紹介します。
「皮ごと」すりおろすのが正解
大根の皮付近には、中心部の数倍のビタミンCや酵素が含まれていると言われています。
私はきれいに洗った大根を「皮ごと」おろすようにしています。
少し辛味が増しますが、その分、消化サポート力もアップします。
大根はゆっくりと円を描くようにすると辛みも抑えられていいですよ。
お餅は「ゆで餅」にする
焼いたお餅の「焦げ」や「硬い表面」は、胃腸に負担をかけやすいものです。
私は今回調べてわかったので、お餅をお湯で柔らかく茹でる「ゆで餅」にし、そこにたっぷりの大根おろしを絡めて食べるようにしています。
水分をたっぷり含んだお餅の方が、大根の酵素と馴染みやすく、喉越しも良くなります。
私は揚げ餅が好きだったんですが、今回いろいろ調べてみて熱々に大根おろしは駄目だったのかと思いました。
隠し味に「お酢」を数滴
大根おろしにほんの少しお酢を加えると、ビタミンCの破壊を防ぎ、酵素の働きをサポートしてくれます。
さっぱりとした味わいになり、食欲がない時でもスルスルと食べられますよ。
不思議なんですが、辛みのある大根おろしも酢を数的落とすことで辛みが和らぐような気がします。
4. まとめ:お餅を食べるなら「大根おろし」をセットにしよう
「お餅は消化が悪い」という事実を知ると少し怖くなりますが、大根おろしという最強の相棒がいれば安心感が違います。
食べる直前におろす
皮ごとすりおろして汁まで食べる
熱々すぎるお餅には注意する
この3つのポイントを意識して、お正月の美味しいお餅を健康的に楽しんでくださいね。
そもそも「お餅がなぜそんなに危険なのか?」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。