はじめに|スーパー戦隊シリーズ終了のニュースが話題に
長年、日曜朝の顔として親しまれてきたテレビ朝日系「スーパー戦隊シリーズ」。
1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』から始まり、2025年現在まで50作以上続いた国民的ヒーローシリーズが、ついに幕を下ろすという報道が話題を呼んでいます。
その歴史の中で、戦隊シリーズは単なる子ども向け番組を超え、
「若手俳優の登竜門」として多くのスターを輩出してきました。
特に、シリーズの中心を担う“レッド(赤の戦士)”は、作品の象徴であり、視聴者から最も注目される存在。
ここから飛躍した俳優は枚挙にいとまがありません。
私もずっと見てきました。
朝起きると日曜日の朝は家庭菜園が趣味になった両親がおらず、一人で戦隊ものをみて朝ご飯を食べていたことが懐かしく思い出されます。
それがなくなってしまうなんて・・・。
松坂桃李さんのシンケンレッドがなつかしい!
あの時から目をつけていた私としては今の活躍がうれしいです。
でもこれからそんなこれからの俳優たちを気軽に見られなくなってしまうのが悲しいですね。
スーパー戦隊シリーズとは?若手俳優の登竜門としての存在
1975年の『ゴレンジャー』を皮切りに、毎年新作が放送され続けてきたスーパー戦隊シリーズ。
戦隊ヒーローの世界では、正義・友情・チームワークというテーマが一貫して描かれてきました。
当時の映像はよう知らないんですが、足でピアノを弾いてしまうような時代の戦隊ものってイメージがあります。
しかし、もう一つの魅力は「俳優の成長物語」です。
長期間の撮影、アクション練習、ファンイベントなどを通して、
新人俳優が演技力・体力・ファン対応すべてを学ぶ場となってきました。
実際に、現在第一線で活躍している俳優の多くが、戦隊・ライダー出身です。
その中でも「レッド」を演じた俳優は特に注目され、のちに映画・ドラマ・舞台・CMなど、さまざまな分野で大成功を収めています。
歴代レッド俳優の系譜と大出世スターたち
松坂桃李(侍戦隊シンケンジャー/2009)
言わずと知れた「戦隊出身俳優の象徴」。
『シンケンジャー』終了後、映画・ドラマ・CMへと大ブレイク。
『孤狼の血』『ゆとりですがなにか』『あの頃。』など演技派として高い評価を受け、
いまや日本を代表する主演俳優に。
→ 出世ポイント:戦隊=基礎力+真面目さを評価され映画界へ
千葉雄大(天装戦隊ゴセイジャー/2010)
“かわいい系男子”の先駆け。
戦隊出演当時から人気が高く、『アオハライド』『おっさんずラブ』『桜のような僕の恋人』などで幅広い層にファンを拡大。
ナレーションやバラエティ番組でも活躍し、俳優+タレントの両軸で成功を収める。
→ 出世ポイント:キャラ性と柔軟性の高さで時代の波に乗る。
高橋光臣(轟轟戦隊ボウケンジャー/2006)
戦隊卒業後、舞台・ドラマで経験を積み、
『真田丸』『ノーサイド・ゲーム』『六本木クラス』など話題作に多数出演。
アクション・演技・誠実さのバランスが取れた“信頼俳優”として地位を確立。
→ 出世ポイント:戦隊で培ったフィジカルと責任感
志尊淳(烈車戦隊トッキュウジャー/2014)
戦隊出演当時から“次世代のプリンス”と注目を集め、
『覆面系ノイズ』『女子的生活』『半分、青い。』などで一気に知名度を拡大。
2023年にはNHK紅白の司会に抜擢されるなど、国民的俳優に成長。
→ 出世ポイント:戦隊→NHK→映画主演という黄金ルート
竜星涼(獣電戦隊キョウリュウジャー/2013)
『リバーサルオーケストラ』『テセウスの船』『VIVANT』などで存在感を発揮。
海外ブランドのモデルも務め、俳優としてもファッションアイコンとしても注目を集める。
→ 出世ポイント:戦隊→ファッション誌→民放ドラマ主演へ
酒井大成(王様戦隊キングオージャー/2023)
2023年のレッド俳優ながら、すでに話題沸騰。
放送直後からSNSで「次のブレイク俳優」と呼ばれ、ドラマ・舞台への出演が相次ぐ。
→ ポスト松坂桃李枠として注目の若手。
歴代のレッドを演じた俳優たち
| 年代 | 作品名 | レッド名(役名) | 俳優名 |
|---|---|---|---|
| 1975 | 秘密戦隊ゴレンジャー | アカレンジャー(海城剛) | 誠直也 |
| 1977 | ジャッカー電撃隊 | スペードエース(桜井五郎) | 丹波義隆 |
| 1979 | バトルフィーバーJ | バトルジャパン(伝正夫) | 谷岡弘規 |
| 1980 | 電子戦隊デンジマン | デンジレッド(赤城一平) | 結城真一 |
| 1981 | 太陽戦隊サンバルカン | バルイーグル(大鷲龍介/飛羽高之) | 川崎龍介/五代高之 |
| 1982 | 大戦隊ゴーグルファイブ | ゴーグルレッド(赤間健一) | 赤木良次 |
| 1983 | 科学戦隊ダイナマン | ダイナレッド(弾北斗) | 沖田さとし |
| 1984 | 超電子バイオマン | レッドワン(郷史朗) | 阪本良介 |
| 1985 | 電撃戦隊チェンジマン | チェンジドラゴン(剣飛竜) | 浜田治希 |
| 1986 | 超新星フラッシュマン | レッドフラッシュ(ジン) | 垂水藤太 |
| 1987 | 光戦隊マスクマン | レッドマスク(タケル) | 海津亮介 |
| 1988 | 超獣戦隊ライブマン | レッドファルコン(天宮勇介) | 嶋大輔 |
| 1989 | 高速戦隊ターボレンジャー | レッドターボ(炎力) | 佐藤健太 |
| 1990 | 地球戦隊ファイブマン | ファイブレッド(星川学) | 藤敏也 |
| 1991 | 鳥人戦隊ジェットマン | レッドホーク(天堂竜) | 田中弘太郎 |
| 1992 | 恐竜戦隊ジュウレンジャー | ティラノレンジャー(ゲキ) | 望月祐多 |
| 1993 | 五星戦隊ダイレンジャー | リュウレンジャー(天火星亮) | 和田圭市 |
| 1994 | 忍者戦隊カクレンジャー | ニンジャレッド(サスケ) | 小川輝晃 |
| 1995 | 超力戦隊オーレンジャー | オーレッド(星野吾郎) | 正岡邦夫 |
| 1996 | 激走戦隊カーレンジャー | レッドレーサー(陣内恭介) | 岸祐二 |
| 1997 | 電磁戦隊メガレンジャー | メガレッド(伊達健太) | 大柴邦彦 |
| 1998 | 星獣戦隊ギンガマン | ギンガレッド(リョウマ) | 前原一輝 |
| 1999 | 救急戦隊ゴーゴーファイブ | ゴーレッド(巽マトイ) | 西岡竜一朗 |
| 2000 | 未来戦隊タイムレンジャー | タイムレッド(浅見竜也) | 永井マサル |
| 2001 | 百獣戦隊ガオレンジャー | ガオレッド(獅子走) | 金子昇 |
| 2002 | 忍風戦隊ハリケンジャー | ハリケンレッド(椎名鷹介) | 塩谷瞬 |
| 2003 | 爆竜戦隊アバレンジャー | アバレッド(伯亜凌駕) | 西興一朗 |
| 2004 | 特捜戦隊デカレンジャー | デカレッド(赤座伴番) | さいねい龍二 |
| 2005 | 魔法戦隊マジレンジャー | マジレッド(小津魁) | 橋本淳 |
| 2006 | 轟轟戦隊ボウケンジャー | ボウケンレッド(明石暁) | 高橋光臣 |
| 2007 | 獣拳戦隊ゲキレンジャー | ゲキレッド(漢堂ジャン) | 鎌苅健太 |
| 2008 | 炎神戦隊ゴーオンジャー | ゴーオンレッド(江角走輔) | 古原靖久 |
| 2009 | 侍戦隊シンケンジャー | シンケンレッド(志葉丈瑠) | 松坂桃李 |
| 2010 | 天装戦隊ゴセイジャー | ゴセイレッド(アラタ) | 千葉雄大 |
| 2011 | 海賊戦隊ゴーカイジャー | ゴーカイレッド(キャプテン・マーベラス) | 小澤亮太 |
| 2012 | 特命戦隊ゴーバスターズ | レッドバスター(桜田ヒロム) | 鈴木勝吾 |
| 2013 | 獣電戦隊キョウリュウジャー | キョウリュウレッド(桐生ダイゴ) | 竜星涼 |
| 2014 | 烈車戦隊トッキュウジャー | トッキュウ1号(ライト) | 志尊淳 |
| 2015 | 手裏剣戦隊ニンニンジャー | アカニンジャー(伊賀崎天晴) | 西川俊介 |
| 2016 | 動物戦隊ジュウオウジャー | ジュウオウイーグル(風切大和) | 中尾暢樹 |
| 2017 | 宇宙戦隊キュウレンジャー | シシレッド(ラッキー) | 岐洲匠 |
| 2018 | 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー | ルパンレッド(夜野魁利) | 伊藤あさひ |
| 2019 | 騎士竜戦隊リュウソウジャー | リュウソウレッド(コウ) | 一ノ瀬颯 |
| 2020 | 魔進戦隊キラメイジャー | キラメイレッド(熱田充瑠) | 小宮璃央 |
| 2021 | 機界戦隊ゼンカイジャー | ゼンカイザー(五色田介人) | 駒木根葵汰 |
| 2022 | 暴太郎戦隊ドンブラザーズ | ドンモモタロウ(桃井タロウ) | 樋口幸平 |
| 2023 | 王様戦隊キングオージャー | クワガタオージャー(ギラ) | 酒井大成 |
| 2024 | 爆上戦隊ブンブンジャー | ブンレッド(石田迅) | 井内悠陽 |
| 2025 | ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー | ゴジュウウルフ(吠) | 冬野心央 |
なぜ「レッド俳優」だけが特に出世しやすいのか?
作品の中心=露出量が圧倒的に多い
→ 1年間の放送で演技経験・ファン認知が飛躍的に伸びる。
実は子供の母親がファンになるケースが多いんですね。これで財布のひもが緩みがちになり、グッズなども売れるんだそうです。
責任感・リーダー性が試される役どころ
→ 芸能界でも“現場を回せる俳優”として重宝されやすい。
1年間アクション、役などをこなしていく必要があって、それは勉強になるんだと思います。
アクション・感情演技の両立が必須
→ ドラマ・映画双方で評価されやすい。
ファン層が幅広く形成される
→ 子ども+親世代=幅広い年齢層の支持を得られる。なんならおじいちゃんおばあちゃん世代もです。
歴代レッド俳優とその後の主なドラマ出演リスト
| 戦隊名・放送年 | 俳優名 | 代表的な出演ドラマ・話題作(戦隊後) |
|---|---|---|
| 侍戦隊シンケンジャー(2009) | 松坂桃李 | 『梅ちゃん先生』(NHK)/『ゆとりですがなにか』(日テレ)/『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHK)/『あのときキスしておけば』(テレ朝) |
| 海賊戦隊ゴーカイジャー(2011) | 小澤亮太 | 『ごめんね青春!』(TBS)/『コウノドリ』(TBS)/『特命刑事 カクホの女』(テレ東) |
| 動物戦隊ジュウオウジャー(2016) | 中尾暢樹 | 『3年A組』(日テレ)/『なれの果ての僕ら』(テレ東)/『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS) |
| 魔進戦隊キラメイジャー(2020) | 小宮璃央 | 『JKからやり直すシルバープラン』(テレ東)/『君と世界が終わる日に Season3』(Hulu)/『ブラックファミリア〜新堂家の復讐〜』(日テレ) |
| 暴太郎戦隊ドンブラザーズ(2022) | 樋口幸平 | 『あたりのキッチン!』(フジ)/『君には届かない。』(TBS)/『恋する警護24時』(テレ朝) |
| 王様戦隊キングオージャー(2023) | 酒井大成 | 『南くんが恋人!?』(テレ朝)/『君が心をくれたから』(フジ) |
| 特捜戦隊デカレンジャー(2004) | 赤座伴番(載寧龍二) | 『ごくせん 第2シリーズ』(日テレ)/『相棒 Season8』(テレ朝)などゲスト出演多数 |
| 炎神戦隊ゴーオンジャー(2008) | 古原靖久 | 『警視庁捜査一課9係』(テレ朝)/『DOCTORS〜最強の名医〜』(テレ朝) |
| 特命戦隊ゴーバスターズ(2012) | 鈴木勝大 | 『仮面ライダーゼロワン』(テレ朝)/『PICU 小児集中治療室』(フジ)/『パリピ孔明』(フジ) |
| 烈車戦隊トッキュウジャー(2014) | 志尊淳 | 『女子的生活』(NHK)/『極主夫道』(日テレ)/『フェルマーの料理』(TBS)/『幽☆遊☆白書』(Netflix) |
| 手裏剣戦隊ニンニンジャー(2015) | 西川俊介 | 『あなたのブツが、ここに』(NHK)/『科捜研の女』(テレ朝)などゲスト出演多数 |
| 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー(2018) | 伊藤あさひ | 『高嶺のハナさん』(BSテレ東)/『どうする家康』(NHK)/『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK) |
スーパー戦隊シリーズ終了と今後の“登竜門”の行方
シリーズ終了は、1つの時代の終わり。
しかし、「戦隊出身=信頼できる俳優ブランド」という認識は今も強く、
この系譜は仮面ライダーシリーズや特撮映画、さらには配信ドラマなどへと形を変えて受け継がれるでしょう。
若手俳優が成長し、飛躍する舞台としての“戦隊的文化”は、
今後も別の形で残っていく可能性があります。
どんなものになって私たちの前に現れてくれるかはわからないけど、なにかがあればそこで応援出来たらって思います。
まとめ“レッド”は永遠にヒーローの象徴
スーパー戦隊シリーズは、単なる特撮番組ではなく、
若手俳優たちの人生を変えてきた物語の舞台でした。
1975年から続く歴代レッドの名は、日本のドラマ史・映画史の中でも確実に刻まれています。
シリーズが終わっても、彼らの歩んだ軌跡と情熱は、これからもファンの心に生き続けるでしょう。