「いつも元気な犬が、なんだか静か…」そんな時ありませんか?
犬も人と同じように、悲しみや寂しさを感じる心を持っています。
でも、そのサインはとても繊細で、気づかないうちに見逃してしまうことも。
この記事では、初心者でもわかるように
「犬が悲しい時に見せるサイン」や「寄り添い方のコツ」を紹介します。
大切なのは“無理に元気づけようとせず、そっと気持ちを受け止める”ことです。
犬たちは人間と同じように・・・もしくはそれ以上に心に敏感な気持ちを持っています。
しかし、その表現の仕方が犬によって違うので、今一度確認の意味でもこの記事を読んでみることをお勧めします。

犬が悲しい時に見せるサインとは?
犬の悲しみは、言葉ではなく行動や表情で表れます。
いつもと違う小さな変化を感じたら、そこに“心の声”があるかもしれません。
① しっぽが下がる・動かない
元気なときはピンと上がっているしっぽが、
悲しいときは力なく下がっていることがあります。
しっぽは犬の“感情メーター”とも言われるほど敏感です。
これは犬の様子を見る一番わかりやすいボディランゲージといえるかもしれません。
悲しい時は本当にお尻のあたりから少し下がっているような感じです。
② 目をそらす・ぼんやり見つめる
犬は安心しているときは目を合わせてくれます。
しかし、悲しい気持ちのときは視線を外したり、
ぼんやりと遠くを見つめることがあります。
これを私が実感したのは、保護犬の施設に行った時です。
アイコンタクトができないんですね。
悲しみの中にいるときは目を見返してくれないんです。
こちらを見ようともしないんですね。
一緒に住んでいる犬なら違うのかもしれません。
しかしペットショップなどの犬たちは、こちらを見返してきませんか?
絶望の淵にいる保護犬だったからこそ、目をそらし、ぼんやりしていたんだと思いました。
③ ごはんやおやつに興味を示さない
食欲の低下は、心のストレスが表れるサイン。
「いつも完食するのに残す」「おやつを食べない」などが続く場合、
悲しみや不安を抱えている可能性があります。
人間も、悲しい時には食欲もなくなりますよね。
気持ちが落ち込むとおなかもすかなくなるんだと思います。
④ あくびやため息が増える
眠いわけでもないのにあくびをしたり、
“ふぅ…”とため息のような息をすることも。
これも実は、気持ちを落ち着かせようとする仕草なんです。
あくびは人間も精神的な疲れがあるとでてくるといわれています。
犬はそれが特にあって、緊張状態をあらわすんです。
緊張しすぎてあくびを繰り返して、嘔吐なんてこともあります。
⑤ 鳴かない・遊びに乗らない
いつも喜んで遊ぶ犬が、急に静かになるのは注意信号。
「かまって」と言いたい気持ちを、悲しみの中で抑えているのかもしれません。
実家の犬が多頭飼いだったうちの一匹が死んだときに、部屋の隅に丸まって寝ていて、散歩に出ても肩を落としたような歩き方で、その死を悲しんでいました。
その二匹は特に仲が良かったので、悲しかったんだと思います。
犬が悲しむ理由とは?原因を理解しよう
犬が悲しさを感じる背景には、いくつかの共通する原因があります。
これは人間も一緒で、犬にもしっかりと感情があるんだと再認識してほしいです。
① 飼い主との距離・時間の減少
忙しくて構ってあげられない日が続くと、
犬は「嫌われたのかな」と感じてしまうことがあります。
犬にとって飼い主は“家族そのもの”。距離が悲しみを生むことも。
これは自分の体を傷つける状態になるときがあり、注意が必要です。
足裏をなめて、傷がつくまでなめ続けたり、毛を自分でむしったり・・・。
② 環境の変化
引っ越し・模様替え・家族の変化(出産・引退など)。
些細な変化でも、犬にとっては不安の原因になります。
「いつもと違う匂い」「音」がストレスになる場合も。
③ 仲間(家族やペット)との別れ
犬は家族の感情を敏感に察知します。
誰かの不在や別れは、犬の心にも大きな影響を与えます。
これは先ほども書きましたが、私自身も目の当たりにして、見ている私もつらかったです。
死んだ犬がいなくなったことがよほどこたえたんだと思います。
悲しんだ犬が元通りになるのに、半年以上は必要でした。
④ 体調不良や加齢
元気がなく見えるのは、実は体の不調が原因のことも。
悲しみと似たサインが出るため、長く続く場合は獣医師の診察を。
初心者でもできる「犬が悲しい時の接し方」
犬の悲しみに寄り添う基本は、
焦らず、優しく、そっと見守ることです。
① 無理に元気づけようとしない
「遊ぼうよ!」と明るく接しても、
犬の心が準備できていないと逆効果です。
人間の「落ち込んでいる友達」に接するイメージで、静かに寄り添って。
そばにいてお互いの体温が感じるくらいの場所にいるのがいいようです。
犬によっては近すぎるのもいやがる場合もあります。
近くに来たらいつでも迎えることができるようになるべく様子を見ていてほしいです。
② 優しい声で話しかける
トーンを落として、穏やかな声で「大丈夫だよ」「そばにいるよ」と伝えましょう。
犬は言葉の意味よりも声の響き・感情を感じ取ります。
ただ名前を呼ぶだけでも犬は安心します。
③ スキンシップは犬の反応を見ながら
抱っこやなでる行為も、無理にすると逆にストレスに。
犬が自分から近づいてきたら、そっと手を添えるだけでOKです。
④ 安心できる環境を整える
落ち着いた照明・静かな部屋・いつもの匂い。
犬が安心できる環境を整えてあげることは、何よりの“癒し”になります。
また少し薄暗い、狭い場所を好む場合もあります。
押し入れなどの小さな場所を用意できるならしてあげたもいいかもしれません。
⑤ 気分転換のきっかけを作る
少し元気が戻ってきたら、外の空気を吸わせてあげましょう。
散歩やお気に入りのおもちゃで“楽しい時間”を思い出させるのも効果的です。
私は自然の中につれていきました。
ひたすら一緒に歩くんです。
私も前向きになりましたし、犬との一体感もかんじることができました。
悲しい犬にやってはいけない接し方
つい良かれと思ってしてしまう行動が、逆効果になることもあります。
してはいけないポイント
「元気出して!」と過剰に構う
無視して放置する
強く叱る・大きな声を出す
無理やり遊びに誘う
犬は人の感情を読み取るのがとても上手。
飼い主が焦っていると、その不安まで伝わってしまいます。
まとめ“寄り添う”ことが一番の愛情
犬が悲しい時に大切なのは、「励ます」ことではなく、
“悲しみを受け入れてくれる存在になる”ことです。
静かに隣で見守り、優しい声をかけ、安心できる環境を整える。
それだけで、犬は「この人がいてくれる」と心を取り戻していきます。
犬の心はとても繊細です。
でもその分、愛情を受け取る力も誰よりも強い生き物です。
あなたの少しの優しさが、犬にとって“最高の癒し”になるはずです。